春の桜に、秋のもみじ、二強時代はまだまだ続くでしょう。
永観堂は今、紅葉真っ盛りです。俳句の題材に溢れております!現在、永観堂を題材とした俳句を絶賛募集中です!審査員には、第一回に引き続き、俳人の夏井いつきさんをお迎えしております。もみじ狩りの傍ら、俳句なんてのも粋なもんです。さて、今回は昨年の第一回俳句コンテストの最優秀賞とその選評をご紹介しましょう
御仏も花も千年迅からむ (桜井教人 愛媛県)
【選評】
俳句における「花」とは桜を指します。御仏も花も千年を変わることなく、そこにあり、そこに咲き、毎年毎年、春を迎えます。千年は、私たちにとっては永遠に近い時間ですが、御仏や花にとっては、ほんの一瞬かもしれません。「迅」の一字が時の一瞬と永遠を現しているかのような深い作品です。
俳句ではないのですが、法然上人もお念仏への信仰の深まりを紅葉になぞらえ次のような歌を詠んでおられます。
阿弥陀仏に 染むる心の 色に出でば 秋の梢の たぐひならまし
阿弥陀仏に染まっていく心が、色に表れるようなことがあるならば、それは秋になって木々の梢が次第に色づき紅く染まっていくようなものだ、という意味です。内に育った仏の心が、次第に自分自身の色合いを成熟したものに変えていき、その人柄がまさに紅葉のように人々を引きつけるようになっていく。そんな風に熟していきたいものです。
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