2  法然上人の後継者

法然上人は『没後遺誡』という遺言を著されていますが、
その中に

「ただし弟子多しといえども、入室の者わずかに七人なり。
いわゆる信空・感西・證空・円親・長尊・感聖・良清なり」

とあり、證空上人は3番目に名を連ねています。また、
法然上人の下には武士から出家を志す者も集まってきました。
その最後となったのが宇都宮頼綱です。
頼綱は上人を訪ね
「法然上人亡き後は誰に師事すべきでしょうか」
とお尋ねになりました。
上人は「證空に」と仰せになったということです。
頼綱は後に證空上人に師事し「蓮生」と名乗ります。
法然上人亡き後、
證空上人はその後継者として、
ひとえに善導大師の教えを求め、
全てを阿弥陀様にお任せする他力のお念仏を弘められました。