【慶讃法要】配役って何?

先に慶讃法要の配役をご案内しましたが、この配役というのは法要内において大事な役割をする僧侶のことをいいます。

今回はこの度の慶讃法要の配役について解説いたします。法要をご覧になられる際の手助けになれば幸いです。

 

  • 伽陀師(かだし)

午後の部は『後門伽陀(ごうもんかだ)』で法要が始まります。奏楽が流れる中、大衆(法要に参加する僧侶)がお堂の後ろ(後門)より厳かに入堂してきます。そして伽陀師の発声に続いて、阿弥陀さまはじめ諸々の菩薩さま方をお招きする『後門伽陀』とよばれる声明(しょうみょう)を行道しながら唱えます。声明とはお経文を、旋律豊かに抑揚をつけながら唱える仏教声楽です。

 

  • 礼文師(らいもんし)

礼文は阿弥陀さまに礼拝する声明です。阿弥陀さまをお招きし、自らの罪を懺悔(さんげ)して、ますますの仏道精進を表明する偈文です。礼文師は法然上人のご尊前に進み出て、礼文を独唱し、その後に大衆が続いて唱えます。はじめ静かな旋律から、下音、中音、上音と次第に高揚して阿弥陀さまを讃えます。

 

  • 講讃導師(こうさんどうし)

講讃導師は、宗派を代表して法然上人のご尊前に詣でて、立教開宗850年の勝縁に出逢えた喜びを述べ、さらには法然上人の高徳を讃え、念仏流布の使命に努めることを誓う大変重要な役です。

 

  • 始経師(しきょうし)

始経師はその名の通り、お経を始める役割の僧侶です。法然上人のご尊前に進み出た始経師の発声に続いて、大衆がお経を詠みます。また、この度の慶讃法要では始経師は、無常偈(むじょうげ)とよばれる、節をつけながらこの世の無常を説く偈文を独唱します。

 

  • 説教師(せっきょうし)

説教師は教えを説く役割の僧侶です。法要に先立ち、法然上人が説かれたお念仏の教えについて、分かりやすく皆様にお話しいたします。