法然上人立教開宗850年記念事業で、
まず最初に取り組んだのが
シンボルとなるロゴマークの制作でした。
ぱっと目を引いて、
何だろう?と興味を持ってもらえるような。
それでいてテーマが何となく感じられて、
心がちょっと明るくなるような、
そんなデザインにしたいなあ、と思いました。
記念事業全体のテーマは「その時、門は開かれた」なので、
極楽浄土の門を描く?
我が浄土宗西山禅林寺派らしいといえば
「山越しの阿弥陀図」をデザイン化する?
会議ではいろいろ案が出ましたが、やっぱりここは直球勝負、
法然上人のお顔にすべきだと直感しました。
「今どき法然上人のお顔を知ってる一般の人なんていない」
会議の時にそんな意見も出ました。
そうなのか。なんかちょっと寂しい。
けど、それが現実か…。
でも、とお風呂に入りながら思いました。
もしそうならこのマークで知ってもらえばいいじゃないか!
特徴的な法然頭(法然上人の御影に描かれた
前頭部が盛り上がった頭と同じ形の頭のことを、
ちょっと昔の人はそう呼んで、
賢い人の特徴の1つに数えていました)と、
優しいお顔をシンボルマークにデザインしよう。
850thの0をローソクの火に見立てて、頭の上に置いて、
法然上人が閃いた感じも加えて、ロゴマーク完成。
これ誰?と見た人が思ったら成功です。
この方こそがすべての人が救われる仏教を開いた法然上人、
その人なのです。