【解説】宗祖法然上人立教開宗850年記念事業法要部部長 岸野亮淳師
お待ち受け特別法要は、宗祖法然上人立教開宗850年を記念して特別に編成された法要部員による法要儀式です。伽陀・礼文、白木念仏など私たち浄土宗西山禅林寺派に伝わる特別な声明やお念佛などで構成されています。御法主猊下による立教開宗を寿ぐ御親教とともに、大法要の臨場感を味わっていただけると思います。
◆差定
一、広開偈
一、開門鈸
一、後門伽陀(行道、散華)
一、着座
一、慶讃の疏
一、肆誓偈
一、礼文
一、啓白文
一、白木念佛
一、総回向
一、回願
一、下化十念
一、御親教
◆みどころ・ききどころ
1、 開門鈸
はじまりの合図の鈸を鳴らします。「広く浄土の門を開かん」という意味で開門鈸と言います。喜びが天に鳴り響くように盛大に鳴らすところから法要が始まります。
2、 後門伽陀
「如法念佛」という浄土宗の講式(大掛かりな法要の形式)で読まれる声明のひとつです。阿弥陀様と観音勢至の諸菩薩方どうぞこの場に来てくださいと、お迎えするための声明。後門(本尊の後ろ)から大衆(儀式に参加するお坊様方)が入堂し、伽陀師の発声により全員で唱和します。行道しながら華びらを撒いて場所を荘厳し、仏様をお迎えします。
3、 慶讃の疏
御法主猊下によって、法然上人のありがたきご縁によりこの法要を行うことができた喜びが宣言されます。
4、肆誓偈
浄土宗の大切にする三つのお経のひとつ『無量寿経』の一部で、阿弥陀仏になるための四十八の誓いを立てた法蔵菩薩の決意表明です。浄土を志す者にとって、短いけれど大切なお経です。
5、礼文
「如法念佛」のひとつ。阿弥陀様をお招きして、己の罪を懺悔して、仏道を進む決意を表明する偈です。礼拝をしつつ礼文師と大衆が交互に下音、中音、上音と次第に高揚する調子で唱えていきます。
6、白木念佛
我の入らない飾らないお念仏を全員で唱えて、法要は御法主による総回向、回願、下化十念へとクライマックスを迎えていきます。
7、御親教
御法主猊下による宗祖法然上人立教開宗850年に臨んでのおことばをいただきます。